金属のおはなし(後編) – プラチナとシルバー –

金属のおはなし、
銀とプラチナの含有量編です

前回、金の含有量は、%ではなく、
K10やK18といった時計と同じ24進法が使われます、とお話しました。
(詳しくは、前回記事をご覧ください)
一方、当店でもメインで扱っている銀や、
結婚指輪としてメジャーなプラチナの含有量の表記は
一般的に%が使われております。
(こちらは見たままなので分かりやすい!)

プラチナ
PT1000(100%) → PT950(95%) → PT900(90%) → PT850(85%)

アクセサリーに使われるのは、PT900~PT950が多いです。
金と同じくプラチナも100%は柔らかくのびやすい性質を持つため、
他の金属と混ぜて強度を出すのですね。

ただ、ここで気を付けていただきたいのは、
プラチナ100%=PT1000 であること。

アクセサリーや貴金属の中には、
金属の強度を足す割金用として、あえてプラチナを混ぜる場合があり、
PT100とあっても、100%ではなく、
10%なので、残り90%の素材は何か、
しっかり確認することをお勧めします。

さて、残るは当店主力の銀 – シルバー -です。
銀は、金や、プラチナに比べると貴金属としての価値が低めなので、
実は細かく含有量別に、刻印や表記を分けたりはあまりしていません。
アクセサリーでは大体下記の3種類が、よく見かける表記かな、と思います。

SV950(95%) → SV925(92.5%) → SV(92.5%以下)

銀は金やプラチナに比べても、格段に柔らかい素材のため、
アクセサリーでSV1000というのは滅多に見かけません。
代わりに一般的なのが、当店でも扱っているSV925(92.5%)です。

欧米では、シルバーは、古くから日常に根付いた高級品として重宝されていましたが、
他の金属を混ぜないと、銀食器など日常の銀製品として使えなかった歴史があるため、
強度と純度の丁度いいバランスの取れているSV925のことを、
英語で「価値ある」「本物」という意味の「STERLING」を付けて、
「スターリングシルバー」と呼ぶこともあります。

また、そういう歴史もあるので、
シルバーに限りSV925は、シルバーの含有量としては92.5%ですが、
海外では「純銀」とみなされる国もあるようです。

と、金属のおはなしをしてきましたが、
当店で扱っている金・銀・プラチナ製品は、
真鍮(ブラス)などと比べると、とても柔らかく繊細な金属です。

お取り扱いの際には、
出来るだけ優しく丁寧に扱うことを意識していただけると、
末永く、身に着ける方に寄り添うアクセサリーとして、
活躍できるかな、と思います。