バロックパールってエシカル?

最近テレビや雑誌で話題の単語「SDGs」「サステナブル」「エシカル」…

聞きなれない言葉なので、気になっていても、

意味まではなかなか把握していないもの。

 

最近話題の「サステナブル」というのは、

【人間・社会・地球環境の持続可能な発展】のこと。

今の人間の暮らしを守りながら、限りある資源を使い切らぬように、

長く地球と付き合っていくにはどうしたらいいのか、ということを

考えていく社会のことです。

 

そして、地球の資源の底が見え始めている今、

その「サステナブル」な社会を世界共通で達成するために、

国連が、2016年から、15年という区切りをつけて目標を作りました。

それが、17の大きな目標を持つ持続可能な開発目標「SDGs」です。

これは国同士の取り決めでもあるので、

日本でも公的に「レジ袋の有料化」が施行されて話題になりました。

 

では、「エシカル」というのは、どうでしょうか?

「エシカル」は、正しくは「エシカル消費」と言って、

日本語だと、「倫理的消費」という意味になります。

倫理的って何!難しそう…!と思うなかれ。

「何かしらの犠牲の上に成り立っているのではなく、

自分や社会、地球環境、自然にとってもよいものを積極的に選ぼう!」

という考えで、自分の必要なもの、欲しいものを選ぶ意識のことです。

 

例えば、バロックパール。

ポルトガル語で「バロック(歪んだ)」という意味を持つ、

バロックパールは、その名の通り、凸凹とした形だったり、

歪んだ形をした真珠のことを言います。

 

一般的に真珠は、天然も養殖も、

母貝の中に入った異物などの核を中心にして、

年月をかけて少しづつコーティング成形されて、丸いパールとなります。

ただその成長過程で、核に異物が付着したりして、核の形が丸から、

いびつな形に変化すると、そのいびつな形を中心にして出来るパールも、

またいびつな形のバロックパールとなります。

 

養殖技術の発達により、

バロックパール自体の数は、昔よりは減ってきているそうですが、

やはり、自然の中で偶然にどうしても出来てしまうもの。

それなのに、多くの人の中で真珠は、丸くキズがない方が美しく、

価値があることが当然とされ、バロックパールは、

「価値の低い、出来そこないの真珠」なんて呼ばれていたこともあったそうです。

 

でも、同じ養殖場で、同じ手間暇をかけて育ってきたバロックパールなのに、

本当に形がいびつなだけで、価値が低く、出来そこないなのでしょうか?

そこで、出てくるのが「エシカル」です。

 

バロックパールは、いびつだけど、逆に言えば丸だけの真珠より「個性的」で、

それゆえに、世界にひとつだけ「一期一会」の魅力があります。

では、その世界に一つだけの個性を生かせるような、アクセサリーとなれば、

色々な人が「欲しい!」と思える商品になり、バロックパール自体の価値もアップ!

不当なほど安価に扱われたり、時には廃棄されることもなくなります。

 

もちろん、丸くて美しいパールが悪いというわけではありませんし、

バロックパールを選んでいるから必ず地球のためになる!というわけでもありません。

丸いパールも、いびつなバロックパールも、

それぞれの良さを認めて、それぞれに価値を見出すこと。

どちらも限りある自然由来の地球の資源だと認識することが大事です。

 

アクセサリーと環境問題というのは、あまり結び付かないことが多いですが、

新しいアクセサリーを選ぶ際には、意識してみるのもオススメですよ。

 

ちなみに私の一期一会バロックパールは、白うさぎ型。

でかける際にはいつも一緒の可愛いヤツです。